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Whitebook

whitebook「日経MJ/日経流通新聞」に掲載 (2005年5月)

アド・コムグループ発行のホワイトブックについての記事が、5月18日に日経MJ(流通新聞)に、また5月31日には日経ウィークリーに掲載された。両者ともホワイトブックのことをラグジュアリー製品およびサービスの分野における革新的なクロスマーケティング ツールとして紹介している。

リッチ層に絞ってPR
豪華な生活を提案有力顧客「共有」

高級ブランドの有力顧客しか手にすることのできない雑誌がある。名前は「whitebook(ホワイトブック)」。各業界のブランド9社の歴史やものづくりなどを、写真をふんだんに使って紹介。ブランド価値を高めるとともに、雑誌を通じてブランド同士が互いの顧客を「共有」し、新たな需要拡大につなげている。

東京・汐留にある独自動車メーカー、ポルシェのショールーム。ずらりと並んだ高級車の傍らにさりげなくフルカラー約90ページのずしりと重い雑誌が置かれている。名前は「ホワイトブック」。ページをめくるとポルシェの最新型ほか、伊ブランドのジョルジオ・アルマーニ、米金融のシティグループ・プライベートバンクなど9社のブランドにまつわる記事を掲載。巻頭には作家の浅田次郎のエッセー、バレエダンサーの熊川哲也のインタビューも登場した。

年4回、2万部を発行
実はこの雑誌は非売品。富裕層の顧客拡大を狙う異なる業種の9社の情報を掲載、年4回の季刊誌として毎回約2万部を発行している。各社の有力顧客に無料で進呈したり、ホテルの客室やショールームに置いたりする。ポルシェの顧客がホワイトブックで米宝飾品のハリー・ウィンストンを知るといった具合に、雑誌を通じて結果的に顧客を紹介し合う仕組みだ。

仕掛けたのは、広告会社アド・コム・グループ(東京・渋谷)社長のダンネンバーグ・アンドレアス氏。自動車やファッション、酒、宝石など高級ブランドをクライアントに事業を展開してきたが、対象はみな富裕層。マス向けの新聞やテレビに広告を打っても広告料金は高額ながら、訴求対象には届きにくい。「ブランド価値を伝えたい人に伝える有効な媒体がないなら、作ってしまおう」と考えた。

1業種1社に限定して、ブランドに奥行きやストーリー性があるか、どんな顧客層かなどを基準に厳選。ポルシェ、アルマーニ、シティグループ、ハリー・ウィンストンに加え、デンマークの音響・映像機器メーカーのバング&オルフセン、シャンパンのドン・ペリニヨン、伊モダン家具のカッシーナ、独キッチン用品のブルトハウプ、ホテルチェーンのハイアット・インターナショナル・ホテルズ・アンド・リゾーツの各ブランドが参加して、昨春に第1号を発行した。

ブランドの歴史ひもとく
luxury brands article 「ホワイトブック」とは特定の事象にかかわるすべての情報を集めた「白書」の意味。「質の高いライフスタイルのすべてがこの1冊でわかる」ことを目指した。各ブランドへの割り当ては毎回8ページ。単なる商品紹介ではなく、そのブランドの歴史や奥行きを紹介する。ブランドの魅力をひもといて、価値を高めるのが狙いだ。

各号ごとに「原点」「チャレンジ」「美」「出会い」といったテーマを設定して、テーマに沿ったストーリーをアド・コムの記者が取材し、書き下ろす。各ブランドごとの配布部数は2000—3000部。ブランドごとにそれぞれの表紙を用意する。参加企業の満足度は高い。ポルシェ・ジャパンは「ブランド価値の向上に加えて、新規顧客の開拓にもつながっている」(牧野一夫マーケティング部長)。

今年4月末発行の5号からは、ブルトハウプに代わり、日本航空が加わった。国内のブランドとして初めて参加した日航は「ファーストクラスを利用して旅行を楽しむお客様を増やしたい」(日本航空インターナショナル・山口栄一国際旅客営業部長)と狙いを語る。

社会活動や芸術も紹介
luxury brands 巻頭には、池沢夏樹、林望、古井由吉、小池真理子といった有名作家のエッセイを毎回掲載。さらに、難民を助ける会、国境なき医師団日本、日本盲導犬協会、あしなが育英会神戸レインボーハウス、日本自然保護協会といった活動に携わる人を紹介する記事や、中村伸夫(書家)、舟越桂(彫刻家)など、芸術家の作品と活動を紹介する記事も充実している。「購読者層がこうした社会活動や芸術を知り支援すれば、社会はさらに豊かになる」(ダンネンバーグ社長)との思いがある。

高級ブランドを結びつける取り組みは雑誌以外にも広がっている。昨年末には読者を集めたクリスマスパーティーを開催。今年はフランスにあるドン・ペリニヨンの醸造所をたずねて醸造最高責任者と語らう旅や、米ニューヨークのマンハッタン5番街にあるハリー・ウィンストン本店でジュエリー製作を見学する旅などを計画している。さらに専用ウェブサイトとの連動など、ホワイトブックを起点にした新たなマーケティング手法は広がっている。

(黒田信)

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